マンションの屋上やバルコニー床は防水されています。建物管理のハード面において、防水こそが最も重要であると言って良いかも知れません。それは、お部屋の中に雨漏りがするという事だけでなく、コンクリート躯体への水の侵入が、鉄筋をサビさせたり、エフロレッセンスを発生させるなど、建物を劣化させていく事になるからです。
また、一口に防水と言っても、その箇所によって様々な防水の種類があり、それぞれ施工方法が違い、耐用年数も変わってきます。
建築の専門家やマンション管理士、管理会社の技術部門スタッフ、防水施工会社等とよく相談し、適切なメンテナンスを施したうえ、10年~15年前後の耐用年数が過ぎる前に改修計画を立て、修繕積立金から拠出できるように予算を組む必要があります。
分譲マンションの場合、一般的には大規模修繕工事の周期が10年~12年前後で実施していくように、管理会社は見込んでいるし、国交省の長期修繕計画ガイドラインにおいても修繕周期について同様の考え方をしています。
屋上の日常管理について
なお、日常管理において、屋上やバルコニーを定期的に点検をする事も重要になってきます。
排水口(いわゆるドレンまわり)付近に草木が繁殖してしまう事が非常に多く、除草をしないと根っこが防水層にダメージをあたえてしまいます。
このように草木を取り除きます。
他のドレンまわりと目地付近にも草木が繁殖しています。
同様に、草木を取り除いて集めた様子がこちらです。
ただ、屋上やバルコニーでの作業は、落下などの危険作業に該当するので、管理会社が派遣している管理員や清掃員で対応が難しい箇所になっています。また、管理組合役員や有志組合員で実施する場合も同様のことが言えます。
また、バルコニーへの立ち入りがプライバシーを侵害しないか等についても考慮する必要があるので、管理会社やマンション管理士に相談しながら、どうすべきかをよく検討した方が良いと思います。