web理事会
「理事会に出席できない理事について、インターネット技術によるテレビ会議等での理事会参加や議決権行使を認める旨を、規約に定めることも考えられる」と、標準管理規約第53条関係⑤コメントに記載があります。

具体的にこれを実践しようとすると、パソコンやスマートフォンに搭載されているカメラを使用して、理事会が開催されている現場と理事をTV会議でつなぐというものです。すでに何社かの管理会社がweb理事会を提供しており、私も疑似体験をしました。

画面上に、出席者の顔や資料が映し出され、議長または管理会社社員が、パワーポイントを操作するように関連する資料ページをめくっていきます。チャットコーナーもあり、音声の他、文字での発言も出来るというTV会議システムでした。(プラン内容により接続端末の上限がある)

ただ、画面が小さいと、UPされている資料を見ることが難しいので、スマートフォン接続の場合は手元に印刷された資料が無いと理事会参加が大変とも感じました。

電磁的方法による理事会

またweb理事会のもうひとつの方法として、電磁的方法による理事会を開催する、というのがあります。

これは、website上に、理事会の各議案と資料をUPし、各理事がそれぞれ読んで、開催期間中(任意でだいたい1~2週間前後くらいを設定)に賛成か反対かを投票するシステムです。

標準管理規約52条(招集)で言えばこれに、「理事および監事の全員の同意がある場合は、電磁的方法により招集し、理事会を開くことができる。」と規定することにより開催が可能になります。次条の成立要件は、「理事の半数以上の電磁的方法による投票数」と規定します。

実務的には、事前に「電磁的方法による理事会の招集および会議・議事に関する合意書」等を役員全員と取り交わしておく事が必要になると思います。

まとめ

マンション管理組合運営がどんどん合理的になっていくのか、それとも旧態依然のままなのか、若い世代の組合運営への関心がキーワードになりそうな気がします。

ただ、ビジネス上ではすでにテレビ電話による会議や打ち合わせが、ごく普通におこなわれていると思うので、ネットサービスの普及など、これからどんどん敷居が下がっていくと思っています。

数年後にはWEB理事会が当たり前に開催されているようになっているのでは?と考えています。マンション管理士の仕事として、これらWEB理事会が開催できる管理組合の環境を整備し、サポートしていきたいと思います。